Fate/Zero #08の視聴感想です。
危険。
視野狭窄。
風に乗れ。
起源弾。
撤退。
命拾い。
切嗣を守るのは私だけじゃない。
■スタッフ
原作:虚淵玄(ニトロプラス)・TYPE-MOON/監督:あおきえい/キャラクター原案:武内崇/キャラクターデザイン:須藤友徳・碇谷敦/色彩設計:千葉絵美/美術監督:衛藤功二/撮影監督:寺尾優一/3D監督:宍戸幸次郎/音楽:梶浦由記/アニメーション制作:ufotable
■キャスト
衛宮切嗣:小山力也/セイバー:川澄綾子/アイリスフィール:大原さやか/遠坂時臣:速水奨/アーチャー:関智一/言峰綺礼:中田譲治/アサシン:阿部彬名/ケイネス・エルメロイ・アーチボルト:山崎たくみ/ランサー:緑川光/ウェイバー・ベルベット:浪川大輔/ライダー:大塚明夫/雨生龍之介:石田彰/キャスター:鶴岡聡/間桐雁夜:新垣樽助/バーサーカー:置鮎龍太郎
■OP&ED
OP:『oath sign』LiSA
ED:『MEMORIA』藍井エイル
■アバン
討伐に赴いたセイバー、迎撃に残った切嗣……
駆られる不安は大きな存在の不在故か、先導する舞弥へのフクザツな心境ゆえか……(ぇ
脱出を図るアイリだったが、新たなる侵入者の気配を感じ取る!この先にいるのは……言峰綺麗!!
愛しき人の天敵に、アイリの…舞弥の……二人の決断は!?
■Aパート
城からの退避こそが切嗣からの命令ではありますが、綺礼と切継の邂逅だけは阻止しなくていけない!
張り詰め擦り切れそうな切嗣の心を知っているアイリだから、実際綺礼と対峙し切嗣の変化を感じている舞弥だから……
二人の意見は違わず一致。切嗣への最大の脅威は、唯二人の心に踏み込んだ者たちで食い止める!
アイリがどこか嬉しそうなのは、切嗣の為なら従順に命令を実行するだけでない舞弥の心に僅かながらも触れられたからかな。
それでもやっぱりフクザツな乙女心よね。それだけ別の女性に切嗣が根付いていることなのだから。
エルメロイには一切通常攻撃が利かない!
しかし、持ち替えた銃のから放たれた弾丸は薄い水銀膜を突き破る!
近代兵器を侮り油断からの負傷。あってはならない事態に怒り心頭のエルメロイ。
如何な天才であれ典型的な魔術師ゆえに“魔術師殺し”が張り巡らす罠に嵌っていっておりますね。
上々の首尾を仕上げる最後の一手は切嗣の魔術礼装であるコンテンダー。そしてその弾丸は……?!
歩を進める綺礼を襲う弾丸の雨。しかし、物ともせずに手にする黒鍵と体術でアッサリと防ぎやがる!
迎え撃つ舞弥だって並みの戦闘力は凌駕しているはずなのに!一切の攻撃を跳ね除け“八極拳”にて舞弥を戦闘不能に……(唖然
しかし、綺礼の狙いはあくまでも切嗣ただ一人であり、彼にとってはこの戦闘行為自体が無意味なのですよね。
とは言え、そんなコトはアイリも舞弥も百も承知なわけで。その目的こそが敢えて立ち塞がった理由でもある。
代行者と呼ばれる“魔術師殺し”を前にして、アイリの覚悟に叫ぶ舞弥。
「私が切嗣から教わったのは車の運転ばかりじゃなくてよ。
“生きる”こと、そして“生き抜く”こと」
戦闘に劣るアインツベルンの魔術を、戦闘に特化させた銀の針金細工による形態操作。生み出されたのは『鷹』を模った即席ホムンクルス!
疾風の如く飛翔したソレは、綺礼の経験を凌駕した変化で捕らえ拘束、成木に縛り付け身体の自由を奪……
しかし綺礼は…並外れた功夫による頸で密着状態のまま成木を破壊、魔力の練り込まれた針金さえも引き千切るぅ!?(呆然
トドメを差そうとしていた舞弥を改めて蹴り上げ、アイリへと迫る……早く逃げてぇぇぇ!!
……カレー姐さんといい、まったくもって代行者というのはバケモノか!(バケモノデス(ぉ
対キャスター戦真っ只中のセイバーさんとランサーさん。
いっこうに終る気配のない無限召喚魔獣に流石の高潔騎士コンビも辟易中(笑
ならばとイチかバチかの決着を提案のセイバーさんに乗ったランサーさん。
圧倒的物量にキャスターさんは勝利を確信して狂言に口が回る回る(えー
セイバーが放つ『風王鉄槌(ストライク・エア)』にランサーが乗り疾駆する!
疾風と化した『破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)』が『螺湮城教本(プレラティーズ・スペルブック)』を抉る!
咄嗟に避けたキャスターもさすがに堕ちても英霊というべきか。しかし、螺湮城教本からの魔力供給が数瞬止まったことで無限召喚も停止。こうなれば騎士二人に挟まれたキャスターの狂笑も苦渋に変化せざるを得ず……
■Bパート
華麗さのカケラもない銃器による攻撃でエルメロイの神経を逆撫でしていく切嗣!
魔術への冒涜が、痛みによる怒りが、視野狭窄へと嵌めていく。罠だという可能性を思い至らせない。
再び対峙した二人は…同じような攻防となり……襲い来る弾丸を周到に包み込む様に防ぐ形となったが……それは!!
エルメロイに起こった異変を感じ取ったランサー!
その隙がキャスターの離脱を許すことに!即座に修復された螺湮城教本の魔力を敢えて半端な詠唱で半暴走させ目晦ましとし霊体化。
互いに事情を了解し合った高潔なる騎士な二人は決着を誓い誇りを貫く為に別れました。
その信頼度合いはマスターよりもランサーの方が上なセイバーさんでございます。万が一という可能性に思い至らないのか…せめて共に向うべきではないのか……と。……あぁそういえば霊体化できないんでしたっけ。じゃ急ぎ戻るのは無理か(汗
そして、切嗣の思惑通りな展開に、その戦術・戦略に瞠目しつつも断じて認められぬ心境というところなのでしょうか……
衛宮家嫡子・切嗣の“起源”とは――
『切断』と『結合』の複合属性であり、それが持って生まれた魂の形――起源となる。
切って、嗣ぐ――ことは“破壊と再生”とはまったくの別物。それは必ず“変質”を起こすモノ。
造り出された弾丸は切嗣の魔術起源を封じ込めたモノ。優れた魔術師ほど効力を増す破滅の起源弾。
切嗣の骨を使用したことに意味のあるこの弾丸のメカニズムは原作を読まんと分からないよねぇ……
っていうか……この女性は誰ですか!?
撃ち込まれた起源弾は、エルメロイの『月霊髄液(ヴォールメン・ハイドグラム)』に干渉し、励起していた魔術回路に魔力を暴走させ、精神を焼き尽くし、肉体を破壊する!
それでも一命を取り留めたエルメロイへと静かにトドメをさそうと近付いたその時!ランサーが姿を現す!!
魔術師と言えど唯の人間では英霊相手に正面から戦えるはずもなく、ランサーの言葉からセイバーとの間に何があったのか全てを察した切嗣。その精神性に於いてセイバーとの相性の悪さを改めて痛感したことでしょうね。
さすがにセイバーにせよランサーにせよその“高潔さ”とやらは常人の理解を越えるものといわざるを得ないんじゃないかなぁ(ぉ
セイバーさんとランサーさんの貸し借りは騎士道の前に意味をなさないモノとなってますね。きっと騎士道は令呪をも凌駕するんだ!(マテ(シマセンカラ
立ち塞がった二人の愚行が理解出来ない綺礼。
マスターでもなく、聖杯の守り手であるのに、前線に出るというありえない戦術。
誰の意志が働いているのか?誰が“衛宮切嗣”を守ろうとしているのか?
綺礼にとって切嗣は自分と同じく『虚無』でなければならないわけで。ならば、誰も寄せ付けてはならず、誰も近寄ってはならない……そういう存在でなければならない。
なのに二人の女が『意思』を持って一命を賭して立ち塞がったのだとしたら……アイリの不屈の視線と足首を掴む舞弥の手に驚愕を隠せない綺礼。
勝手に作り出した切嗣像に期待を裏切られたみたいです。沸き上がる疑念と修正を迫られる切嗣像に混乱中?!(えー
駆けつけたセイバーに抱きかかえられるアイリ。
どうやら綺礼は立ち去り、ボコボコにされた舞弥も命に別状はないよう。
時間稼ぎとばかりに黒鍵に貫かれたアイリでしたが、セイバーに触れたことで体内に封じられた概念武装・アヴァロンが発動したよう。
召還使用後あの鞘はアイリに封じられていたんですね。この鞘こそアーサー王不死伝説の鍵ですから……
直接綺礼と戦ったことでアイリは絶対に切嗣と会わせてはならないと確信したよう。
そして、アイリは舞弥への信頼をより強固なものにしたみたいですね。
「でも、切嗣を守るのは私だけじゃない。そうよね?……舞弥さん」
切嗣の心に寄添い守るのは自分だけじゃないこと。切嗣の為に命を投げ出せる云わばもう一人の自分。舞弥のことはフクザツではあるだろうけど、とても心強い存在になったのかもしれませんね。
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はい、いつも通りにとても早い30分でございました。
よくもまぁコレだけの内容を大胆にカットしつつも上手く纏めていくもんだなぁ……(感心
都合三つの戦いが取り敢えずの決着となったわけですが。
どれもトドメとはいかずに撤退ということになりましたね。
まずはセイバー・ランサー騎士道連合vsキャスター。
流石に無限召喚という圧倒的物量の前には対症療法に終始してしまった騎士道連合。
なんだかんだ言いながらも結局イチかバチかの博打とは…騎士道っていったい……(ぉ
それも大逆転の目とはならず、数瞬の間無限召喚を止めただけ。風王鉄槌の後、セイバーはランサーに続いて追撃できなかったのかしらね(ぁ
……騎士道的にそういう連携はご法度なの?コンビプレイしてても??どうなのかしらねぇ???(えー
ランサーさんトカカッコイイのだけどだんだんと二人の“騎士道精神”が鼻についてきた気がしてね(オチツケ
ということでキャスターさんの逃走を許してしまいましたとさ。
そして、天才魔術師vs魔術師殺し。
やはりエルメロイは“決闘”なら兎も角“戦争”には経験不足だったようです。
精神をさまざまな方法で愚弄・逆撫でされ視野狭窄に陥ったところを愚昧な魔術師という侮りと油断から瀕死に……
不名誉な負傷の経験を即対処したのは流石でしたが魔術攻撃の可能性を排除してしまったのが決定的でしたね。
手は綺麗に、心は熱く、頭は冷静に――コレが戦いの結束ですよね、九鬼先生(笑
コチラも騎士道故に逃走を許すことになりましたが……
更には、肯定者二名vs代行者。
代行者というもう一人の魔術師殺し・言峰綺麗に立ち塞がった切嗣を肯定する二人の女性・アイリと舞弥でしたが……
やはり奴はバケモノだった!銃器による戦闘も魔術による拘束もただ体術の前にまったく歯が立たずに敗れ去るとは……
しかし、ある意味その精神面でアイリと舞弥は、綺礼を追い払ったといってもいいのかもしれませんね。身体はボロボロでしたが……
二人の決意が綺礼の心に打ち込んだ楔が切嗣への妄執を変化させることになるのかならないのか……
まぁ少なくともこの戦いを経てアイリ、舞弥、セイバーの女性陣の関係がより不思議になったかなと(ぉ
こんな戦いだった訳ですけど、やはり気になるのは切嗣の起源弾でしょう。
……詳しいことはきっと他の感想ブログが説明してくれるとして(ぉ
魔術師を魔術以外の方法で殺していく切嗣にとって、それはある意味魔術を使う必要のない愚昧な相手ということになるのかもしれません。
やはり強敵は魔術を使わなければ殺せない強力な使い手なのでしょう。そしてそういう相手にこそ魔術礼装・起源弾は壮絶なる効力発揮する。魔術師としての位階が高ければ高いほどに……
なんと凶悪で容赦のない武装なのでしょうか……まさに魔術師殺しの通り名に相応しい魔術礼装であると思います。
ロード・エルメロイさん、優秀であったが故にご愁傷様でした……(南無
ふと思ったのだけど、コレって骨じゃないと作れないのですかね?
髪や皮膚なんかは無理としても……例えば爪とかもダメなのかな?
……どうにか残弾数を増やせないものかと思っただけなんですがね(笑
ウェイバーちゃんといすかんだるくんがいないとやはり殺伐とするなぁ。
あの和み具合はやはり貴重な資質だよね(笑
雁夜のおじちゃんも欠席中。
……生きてるよね!?(ぉ