
Fate/Zero #06の視聴感想です。
暴走。
妄想。
唾棄。
妄執。
愉悦。
“識る”か“識れない”かを問うべきものだ。
■スタッフ
原作:虚淵玄(ニトロプラス)・TYPE-MOON/監督:あおきえい/キャラクター原案:武内崇/キャラクターデザイン:須藤友徳・碇谷敦/色彩設計:千葉絵美/美術監督:衛藤功二/撮影監督:寺尾優一/3D監督:宍戸幸次郎/音楽:梶浦由記/アニメーション制作:ufotable
■キャスト
衛宮切嗣:小山力也/セイバー:川澄綾子/アイリスフィール:大原さやか/遠坂時臣:速水奨/アーチャー:関智一/言峰綺礼:中田譲治/アサシン:阿部彬名/ケイネス・エルメロイ・アーチボルト:山崎たくみ/ランサー:緑川光/ウェイバー・ベルベット:浪川大輔/ライダー:大塚明夫/雨生龍之介:石田彰/キャスター:鶴岡聡/間桐雁夜:新垣樽助/バーサーカー:置鮎龍太郎
■OP&ED
OP:『oath sign』LiSA
ED:『MEMORIA』藍井エイル

■アバン
今ココにスピードクイーン爆誕!頭文字Dでもイケル!?意外なまでのスピード狂だったんですね(汗
「駄目よ、つまんない――じゃなくて、危険ですもの」
ソウデスネ。イツさーう゛ぁんとガオソッテクルカワカラナイモノネ(ぉ
っていうか本音が駄々洩れですから!ところでそのクルマの価値知ってます?アインツベルンから見ればクズテツかもですけど!!(汗
と、麗人二人の疾駆なアソビを邪魔する無粋者が約一名現る。イってる勘違い野郎キャスター参上!

■Aパート
セイバーに対し恭しく一礼のキャスター。語り掛ける言葉は立て板に水!
聖処女と語りかけたと思ったら自己紹介「ジル・ド・レェ」だと真名を明かし、騎士として返答しちゃう「我が名はアルトリア」なセイバーさんも大概にせえよ(汗
あくまでもジャンヌだと信じ、人違いを認めず、神への恨みを吐露し、聖杯戦争の既決を述べ、ジャンヌの記憶を取り戻すとの宣い、完全自己完結をして去って行きましたとさ(汗
「会話の成立しない相手って……疲れるわよね」
「次は言葉を交える前に斬ります」
きっとそれが正解です。それに直感も“危険”だと告げているしネ。というかそれが世の為です……(汗
その一部始終を見ていたアサシンず。
セイバーとキャスターの因縁は瞬く間に教会へ……
……龍之介?何してやがりますかっ!!(汗
ソコに戻った青髭は不機嫌なままに児童大量虐殺を提案!
ジャンヌへの妄執はセイバーを巻き込み目も当てられぬ惨劇へと走り始める……(激汗

セイバーとランサー戦いを口火にサーヴァント勢揃いの戦いの跡は爆発事故として発表されたよう。
これが聖杯戦争を取り仕切る聖堂教会の影響力の証明です。その場は事故現場として仕立て上げられたことでしょう。
そんなこんなで不機嫌なのはエルメロイさん。嫌味満載でチクリチクリと恭しく頭を垂れるランサーを言葉攻め。
ソコに言葉を差し挟むのは燃えるような赤毛の美しい女性ソラウ。ちなみにエルメロイの許婚でもちろん非常に高い位階の魔術師の血を引くエルメロイ陣営戦略の要であり、エルメロイが決して頭の上がらぬ……はっきり言えば懸想してる女性です。彼女自身は魔術師として割り切ってるだけだけどな!(笑
ソラウはランサーを擁護ですよ。エルメロイの小さなミスをチクチクと言葉巧みに持ち上げながら攻撃です。惚れた弱みと権力の弱みで反論なんてできようもなく(ぉ
でもランサーは騎士としてマスターへの侮辱は許せない!コロッと折れるソラウにエルメロイに嫉妬の炎が燃え上がる!!(えー
突然轟く非常ベルに他陣営の襲撃を察知したのはさすがと言うべきか。
想定されるのは呪いの負傷を負ったセイバー陣営。ランサーに迎撃命令を下し、エルメロイはフロア全体に創り上げた魔術工房に自信を漲らせる!
やっぱこういうところは生粋の魔術師なんだろうね。相手が時臣だったのなら気の済むまで魔術対決ができたろうに……サーヴァント戦は於いといてネ(ぉ
しかし相手はそういう類ではない結果のみを求める暗殺者ですから……
ホテルスタッフの“宿泊者全員避難”を確認した切嗣は……ビルを爆破解体!全てを内側へと破壊崩す!!
高所からの大質量による自由落下に襲われれば、いかな魔術工房であっても意味はない……はず?(ぉ
さてさてエルメロイ陣営の命運は?天才の名を欲しいままにするヤツが簡単にクタバルのか!?
しかしそのとき!!
控えてビル爆破状況を確認していた舞弥がに異変が!?

■Bパート
ソコに現れたのは言峰綺礼!
驚愕に思わず名を呟いてしまった舞弥の思わぬ失態。最大の警戒人物に『知っている』という情報を与えてしまうとは!
舞弥の武装は黒鍵に串刺しにされ、その力量の差は歴然。身動きの取れないその時!発生したスモークに紛れ逃げの一手で脱出。
高所のフロアに的確に投げ込まれたスモークに綺礼は…すっげー嬉しそうだなぁ……(汗
その時突如現界したアサシン。火急なる情報とは……
補足したキャスターによる聖杯戦争を揺るがす事態の発生!
深山町から隣市に渡る児童大量誘拐、聖杯戦争など眼中になく、錯乱したサーヴァントと律しないマスターという放任できない事態。
表向き動かせないアサシンを除き、全マスターを使っての排除を時臣と璃正は決断!
冬木の地のセカンドマスターである遠坂家と聖堂教会としては立場は正反対とはいえ魔術の露見は看過できるはずもないですね。

そんな緊急事態も綺礼にとっては波風立てるような事態でもなく(ぇ
そして綺礼の部屋で我が物顔で寛ぐギル様も同様に知ったこっちゃなく(えー
この部屋の逸品のワインは、とりあえず美酒は購入する奇癖な綺礼の趣味ではあるけど、それも空虚を埋める試策のためだからなぁ。
とりあえずアーチャーはただ天上天下唯我独尊ではなく臣下への待遇は気に留めておるのですね。たぶん時臣には伝わってないんじゃないかなぁ(ぉ
しかし、瑣末事で無聊を慰めるギルガメッシュの興味はからっぽの綺礼へと向いたようです。
「理想もなく、悲願もない。ならば愉悦を望めばいいだけではないか」
この選択肢はまがりなりにも聖職者を目指した綺礼には思いも付かぬモノだったでしょうね。
「愉悦というのはな、言うなれば魂の容だ。“有る”か“無い”かではなく、“識る”か“識れない”かを問うべきものだ」
英雄王たるギルガメッシュが紡ぐ言葉は綺礼本人も気付かぬような小波を起こしているように見えます。
「この世の贅と快楽を貪り尽くした王の言葉だぞ」
言葉は相変わらず慇懃無礼ですが、綺礼に対してはどこか接し方が違うギル様。コレが好奇心の偉大さか!?(マテ
聖杯戦争に絡め空虚を埋める指針として、まず他マスターの動機を調べることを指示。
「我は人の業を愛でる。中には面白みのある奴が一人か二人混じっているだろうさ」
行動の発露を知り叩き潰すことでより戦いを楽しもうという腹でしょうか……(ぉ
しかしこの指示は綺礼にとって“切嗣の魂の容を識る”ことに打って付けであるわけで。綺礼が知れなかった切嗣の姿を浮き彫りにするかもしれませんね。
「あの男を識ることができれば、私の求めるモノの容もまた識ることができるだろうか――衛宮切嗣」
綺礼のまだ見ぬ切嗣に対する妄執もキャスターに比するモノがあるよね……(汗
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くっ!戦闘らしい戦闘もなかったのに!!
ある意味小休止とも言える幕間のような回だったのに!!
それでもあまりの情報量に追いかけるのに精一杯だぁ……(汗
でもこの気の抜けない30分が心地よくて堪らないのです(笑
今回は云わば『狂気の蠕動』とでもいえる話だったのではないかと。
イキナリ初っ端からクレイジータクシーも真っ青の狂気のドライビングテクニックを披露したアイリさん。騎乗スキルをもつセイバーさんも汗が滴っておりました(笑
とりあえず……対向車が来なくてよかったネ!!(汗 来たとしてもスルリと躱していた気もしなくも無いけど(マテ
かと思えば、人の話を全く聞かず己の妄想を信じて疑わない妄執の虜な青髭・ジル・ド・レェ・キャスターさん。
百歩譲ってジャンヌ・ダルクと間違ったのは認めよう。自分もステイナイトを知ったときはそうだったし!まさかの性別反転なんて裏技想定してないし!!(ぉ
……狂気という意味ではバーサーカーが本来の現界クラスだったのではないかと思えなくも無い(ぉ
触媒なしだったら各クラスどういう召喚が行われたのか、ふと気になったりしますね。
そのマスター龍之介も大概です……(汗
アレでも原作に比べたら狂気は万倍に薄められていたように思います。
流石にあの人間楽器は描写できないよなぁ……(吐気
そして勝利の為に手段を選ばない“魔術師殺し”衛宮切嗣。
強大なる物理エネルギーを利用し魔術師特有の穴を突くのはアリだが、まさか最新の建築技術の粋を集めた高級ホテルを一瞬の内に瓦礫と化すとは……(汗
この容赦なさも狂気といえるだろうけど、アイリと過ごした時間が苛烈さを緩めたよう。以前なら客の巻き沿いなど意に関しなかったろうに……
切嗣の緩んだ狂気から洩れる気配の残滓に縋り追い求める綺礼も狂気を秘めているといえるでしょう。
舞弥から洩れた切嗣の残滓、ギルガメッシュとの遣り取りからもそれが狂気だけでは括れない虚無をも内包している感じを受けます。
その狂気と虚無、ギルガメッシュが言うところの愉悦が結びついたとき綺礼がどう変化するのか……まったくもって恐ろしい(怖懼畏
そういう意味ではエルメロイ陣営はあまり恐ろしくないんですよね。
まぁ彼も“ロード・エルメロイ”の名に恥じぬ魔術師としての狂気を孕んでいはいるのですけど。
でもそれはあくまでも想定できる範囲に収まるモノでしかないと思うのです。……いまのところ(ぉ
それにしてもセイバーさんはモテモテだなぁ。
ランサーとは騎士として惹かれあい。ライダーには華と言われ助けられ。
アーチャーには“王”として敵意を向けられ。バーサーカーには執拗に迫られ。
アサシンというか綺礼には切嗣に繋がるものとしてストーキングされ。
トドメにキャスターからは狂気と驚喜と狂喜とに彩られた壮絶なる勘違いを押し付けられて。
……この壮絶なるモテキどう捌ききる?!(ぉ
それはそれとして。
しばらくはキャスター陣営の狂気に付き合わざるを得ないようですね。
必要なグロ描写肯定の立場ではありますが、ヤツラの早々なる退場には大賛成ですね…あまりにムナクソワルイ!!