異国迷路のクロワーゼ Partie09:“ Jardin secret ” 第09話:「 秘密 」の視聴感想です。
追憶。
家猫。
鳥籠。
コルセット。
小さな願い。
もっと知らないといけない――
■スタッフ
原作:武田日向/監督:安田賢司/シリーズ構成・音響監督:佐藤順一/脚本:池田眞美子/キャラクターデザイン・総作画監督:井上英紀/美術監督:川口正明/美術設定:ロマン・トマ、ルガル・ヤン、ブリュネ・スタニラス/色彩設定:品地奈々絵/チーフCGIデザイナー:後藤浩幸/撮影監督:岩崎敦(T2studio)/加藤千恵(T2studio)/編集:後藤正浩(REAL-T)/音楽:コーコーヤ/音楽製作:フライングドッグ/音響制作:青二プロダクション/アニメーション制作:サテライト/製作:異国迷路のクロワーゼ製作委員会
■キャスト
湯音:東山奈央/クロード:近藤隆/アリス:悠木碧/オスカー:田中秀幸/カミーユ:矢作紗友里
■OP&ED
OP『世界は踊るよ、君と。』羊毛とおはな / ED『ここからはじまる物語』湯音(東山奈央)
■Aパート
アリスが戻ってくると思い出の服を来た湯音の姿。アリスのテンション天元突破!!
できればここで湯音にクルッと一回転して欲しかったなぁなんて思ったり(笑
湯音に服を着せてくれたカミーユは、出かける準備の為に再びコルセットを身に付ける。それは、戦闘服であり、鎧であり、型であり……
きっとアリスもそんなコトは百も承知。だからどこか寂しさがセリフに滲み出てるんだろうなぁ……
湯音を連れて庭へ。おぉ!野点っぽく仕上げてきたかぁ。
アリス流日本式お茶点てっ!何処の北斗神拳伝承者かと思ったよ!!(笑
「お手前頂戴致します」
靴を脱ぎ上がり一礼の後、頂こうとしたその時!シュガー&クリーム投入!!(唖然
勿体無いので飲んでみると……意外や美味しい♪コレが抹茶・オ・レ誕生の瞬間だったんだよ!!(マテ
指摘を気にして即行淹れ直す間髪入れず呑む!そりゃ苦いって……痺れたのは慣れだから仕方ないネ(笑
そんな二人を眺めて微笑むクロード。
そこ猫が入って来たことで記憶を呼び起こされて――
子供ながらにとてもキツイことを言うカミーユ。それは大人にならざるを得ないから。
カミーユが、もっと歳相応に子供だったら、こんなにも聡い子でなかったら……
恐らく歳相応に子供のクロードには意味は分からずとも不快なことであることは感じたでしょう。
それでもカミーユは野良猫が好きだと言い切っていたのです。精一杯の気持ちを込めて。
別のとある日。
屋敷には最新式の自転車が。更には自動車も購入予定だという。
鉄道も発達して、もっと気軽に、もっともっと遠くに行ける。だから一緒にバカンスに行けたら……
カミーユの些細な夢物語を、無邪気なクロードは現実で押し潰す。分かってもらえない哀しみも抑み、ほんのちょっとイジワルしたら仲直り。
ふと思ったのは、家の人(母親?)にとってクロードは、体のいい玩具みたいなモノだったのかなぁって。カミーユに我侭を言わせない為の使い捨ての道具。
でもカミーユに取ってはきっと自由の象徴こそクロードだったのではないかと。
また別の日。
クロードが汽車を見にカミーユを連れ出そうとしたのは、彼女が『遠い世界の憧れ』を抱いていたことを感じ取っていたからではないか。
でもそこ居たのは、行かないカミーユ…行けないカミーユ……世界を夢見ることしか許されないカミーユだった。
また別の日。
楽しげな人形劇になけなしのお金をはたいてカミーユを誘うクロード。やっぱオトコノコだねぇ。
でも一切外へ出ようとせず、クロードの居るギャルリさえも頑なに拒否をするカミーユの姿……
折角の“機会”をふいにするカミーユをクロードは理解出来ない。彼女の言う“意味”に思いも寄らないでしょう。
きっとクロードは自分自身を否定された気がしたかも。まぁカミーユの事情まで気が回らないよね。
だって、ただの子供だもの……
「なぁキスとかしたか?」
このときのクロードにアランの軽口は神経逆撫で以外の何者でもないでしょうね(苦笑
クロードにしてもアランにしてもアマンの意味をちゃんと知っていたのかしら???
やおら雨が降り出して……ん?ここって湯音と雨上がりの夕焼けを見た場所か?だとすれば、あの時までクロードの心は雨模様だったってことかいね??(えー
――それは苦い思い出。
思い出させるだけ思い出させて気まぐれな猫は出て行きましたとさ。
■Bパート
家の中の猫。せめて限られた場所でくらいは自由に。
弁えてしまったカミーユの小さな自由――
外は雨…あれ以来クロードは屋敷に訪れない……
ただ逢いたくて…禁を犯して外へと……ギャルリを訪れてしまった。
そこには好奇の目。そこには人の営み。そこには見たことのないモノばかりで。
カミーユが思い切って道を尋ねてみたのは偶然にもオスカー爺さんだったり。このころから好々爺然としておりますネ(笑
アンセーニュ・ド・ロアの路地裏は雑然としてて汚くて…恐怖を抑えて覗いてみると……
仕事を懸命に手伝っているクロードの姿が!そんな姿は始めてみる…とても真剣に現実と向かい合っている!!
その時!クロードに見付かってしまい思わず逃げ出してしまった!!
汚れてしまったスカートは罪の証なのか……
クロードが追いかけて来てくれたからこそ、もう二度と会うことはできない思ったのではないでしょうか。
禁を犯した罪を自分だけでなく『貴方』にも向けるわけにはいかないから……
『貴方』はとても大切だったから…悲痛な叫びが心にトゲのように突き刺さる……
カミーユはコルセットをよりキツく絞めさせる。乳母でさえ心配するほどに。
それはまるで、贖罪のように、戒めるように、決意を揺るがさないように……
湯音はカミーユの奥のやわらかいトコロを感じ取ったようです。
どんな姿を見せていてもそれはカミーユの一部でしかなく、その奥にこそ真の想いがあることを。
その凛とした湯音の姿にクロードは、カミーユの言葉の数々を思い出して……それは世界でただ一人のために発した言葉はずで。
クロードは斜に構えず真正面からカミーユの心を見詰めるべきなのでしょう。それにはまず自分の心と向き合わなきゃね(笑
■Cパート
カミーユ&湯音大正解!やっぱコイツは鈍感だ!!(笑
いちお創造者の端くれなんだから、何かあるだろう!?(汗
アリス…今、キミはキレていい!キレていいぞ!!罵詈雑言も許す!!!(ぉ
■アイキャッチ&エンドカード
……ちょっ!
やっば!なにこの大慌て湯音!!めっさかわいい!!
┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
じっくり丁寧にクロードとカミーユの追憶ですよ〜
幼き日に止まってしまった二人の時間が再び動き出そうとしている“予感”を感じることができました。
クロードと湯音の出逢いが、僅かでも過ごした時間が、凝り固まった想いを少しだけ解きほぐした様で。
カミーユと湯音の出逢いが、クロードがあの日から変わらないこと、封じていた想いを揺らがせたようで。
あの日からこの日までどれほどの歳月が過ぎたかは分からないけど、それだけ精神年齢に差があったということなのでしょう(ぉ
大人としての事情・要求・期待を漠然とながらも理解していたカミーユとホントに歳相応に少年として過ごしていたクロード。
今ではカミーユはもっともっと先を歩いているのでしょう。でも幼き日の心はぽっかりと置いてけ堀を食らっているように見えます。
クロードは湯音と出逢った事であの日に追いついた。でももうあの日に戻ることは出来ない。ならば彼はどうするのか……もう幼年期は終わりを告げたのだから。
カミーユは既に、覚悟を決め、夢を託し、より強固な型に己を嵌めようとしている。
コルセットで身を縛り、クリノリンで過ごす彼女を、クロードは解き放つことはできるのか……
そして彼女はそれを望むのでしょうか?
もしそうしたのならば、きっと今度はアリスが犠牲になるのでしょうから……
自分よりも大きな夢を持ち、空高く遠くまで羽ばたけるはずの妹を。諦めた自分に夢を見せてくれた妹を。
……やべぇ…どう考えてもハッピーエンドにならない。すべてが丸く収まる結末に至らないぞ(汗
でもきっとなにか良い方法があるはずと思いたい。カミーユ姉さまには是非ともカッコよく生きて欲しいものですね!
http://blog.livedoor.jp/nylon66/archives/51736390.html