鋼の錬金術師 #63の視聴感想です。
決着。
真理。
正解。
帰還。
満足。
錬金術がなくても、みんながいるって(ニカッ
※50話以前の感想は下記リンクからご覧ください。
⇒此方彼方何方【鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】カテゴリ
■スタッフ
原作:荒川弘(掲載 月刊「少年ガンガン」スクウェア・エニックス刊)/監督:入江泰浩/シリーズ構成:大野木寛/キャラクターデザイン:菅野宏紀/美術デザイン:金平和茂/美術監督:佐藤豪志/背景:草薙/色彩設計:中尾総子/錬成陣デザイン:荒牧伸志/音楽:千住明/音響監督:三間雅文/アニメーション制作:ボンズ/製作:鋼の錬金術師製作委員会
■キャスト
エドワード・エルリック:朴璐美/アルフォンス・エルリック:釘宮理恵/ウィンリィ・ロックベル:高本めぐみ/ロイ・マスタング:三木眞一郎/リザ・ホークアイ:折笠富美子/アレックス・ルイ・アームストロング:内海賢二/マース・ヒューズ:藤原啓治/ジャン・ハボック:うえだゆうじ/ハイマンス・ブレダ:佐藤美一/ケイン・フュリー:柿原徹也/ヴァトー・ファルマン:浜田賢二/マリア・ロス:名塚佳織/キング・ブラッドレイ:柴田秀勝/スカー:三宅健太/ラスト:井上喜久子/グラトニー:白鳥哲/エンヴィー:高山みなみ/ゾルフ・J・キンブリー:吉野裕行/オリヴィエ・ミラ・アームストロング:沢海陽子/マイルズ:中井和哉/バッカニア:大友龍三郎/他
■簡易(とは口が避けても言えないガッツリな)感想
「……ったく、リンもチビもずいぶん舐めた態度とってくれたもんだ。
……十分だ…あぁもう充分だ…もう何にもいらねぇや。
……じゃぁな!魂の友よ!!」
リンとグリードの間にあった確かな絆。それは野心と強欲を越えた確かな結び付きを魅せてくれました。
リンを救うために初めての嘘を吐き、『遅めの反抗期』とからかいながらおとうさまの身体を炭素物質の中でも脆い炭に変化させ一矢報いたグリード。
その最後は求め続けた『仲間』への恩返しのように、そして限りない強欲を埋めるほどに満たされた想いが溢れておりました。
その想いを絆を受けたエドの最後となる渾身の一撃!
貫かれた身体からクルセクセス人の魂は解き放たれ、おとうさまは『真理』の報いを受けることに。
例の空間でフラスコの中の小人と真理の問答があったわけですが。
「何様のつもりだお前は!」
って…そんなこと知ってるでしょ?神さまです(ぉ
「思い上がらぬよう“正しい”絶望を与えるのが真理」
図らずもそれはフラスコの中の小人自身が見下し言い放った言葉でしたね。
……その意味合いは180度違うようですが(苦笑
「お前はその答えを見ていただろうに……」
真理がいうこの意味は、エドがこの後シッカリと行動で示してくれました。
戦いは終わりました。しかしアルは……
それでも決して諦めないエド。責任を感じ泣きじゃくるメイのためにも何とかせにゃぁならんて!!
『自分たちの為に人の命は決して使わない』
ランファンの持つ賢者の石を拒否は当然として、ホーエンハイムは何を世迷いごとを言い出すかっ!!
「バカ言ってんじゃねーよ!このクソオヤジ!!」
ですよねー!親として自分を犠牲にしてでも救いたいでしょう。でも残された者の心には深く大きな消えない傷が残ることになる。
もう泣かないと決めたエドが涙するほどの、悔しくて、哀しくて、寂しくて…それでも染み入る父親としての心!
最年少の、天才と呼ばれ、真理を見た、鋼の、国家錬金術師。
自分たちの願いはもう自分たちだけの願いではなく、僅かな可能性でも前に進むことを選んできた。
多くの仲間たちが見守る中エドが決断した方法は…取り戻した腕が教えてくれた……
――人体練成陣
「ちょっと行って来るわ。鋼の錬金術師最後の練成にな!」
その表情は晴れ晴れとして、なんと頼もしいことか!
真理の前に乗り込んだエドが差し出した対価は『真理の扉』すなわち錬金術!
この発想はなかった!真理さえも思わず笑ってしまうなんという英断!!
どんな英知に触れたとしても人はちっぽけな人でしかない。ここでニーナのことを思い出すなんて、まったくエドらしいですよね。
「錬金術がなくても、みんながいるって(ニカッ」
人体練成という禁忌に触れ、思い上がりを悔い、改め、ただひたすらに、前を見詰め、躓き、絆を結び、深め、信じ、支えあい、積み重ねた者だから。人は繋がることで大きくなれるから。
「正解だ錬金術師!お前は俺に勝った…持って行け!全てを!!」
この空間に来て真理にこんなことを言わしめたのはエドが初めてなのかもしれませんね(笑
「無茶しやがって」
「兄さんこそ」
「さぁ帰ろう…一緒に!」
「うん!」
……通り抜ける光がキラキラしてらぁ(涙
「温かい…」
アルのこの言葉にはどれほどの想いが篭っていたのだろう。
自分の身体が、陽の光が、迎えてくれた仲間の気持ちが……
そして、泣きながら抱きついたメイにより、人間の体温を感じ取って……
暫くは入院しての療養生活となるのだろうけど、楽しみにしていた『身体を取り戻したら食べたい物リスト』を制覇してもらいたいですよね。
特に…ヒューズ夫人であるグレイシアさん直伝ウィンリィ特製アップルパイを……
全てが終わり、ラジオを通じて、表向きの顛末が報告されました。真実なぞ言えるはずもない!(苦笑
ブラッドレイ夫人はプライドを…いやセリムを大切に育てていくのでしょう。終ってみればただ一人残ったホムンクルスとなりました。
ブラッドレイ大総統は名誉の戦死ということに。まぁ国民感情や今後の統治を考えれば必然でしょう。
引っ立てられた将校2名は全ての責任を取らされるわけで……待っているのは地獄だろうなぁ。
ホーエンハイムはフクザツでしょう。
自分が作り出したのではないとはいえ己の血から生まれたフラスコの中の小人が世界を危機に晒し、唯一見つけた安らぎから生まれた自らの血を引く子供が食い止めた。
仕舞にゃ散々叱られて泣かせちゃったしなぁ……子供の方が自分より大人だったわけだし。
それでも皆を代表するようにアレックスが伝えた感謝がホーエンハイムの心を少しだけ軽くしてくれたのだと思う。
そして、ホーエンハイムは長い旅路の結末をトリシャへと報告に――
「エドワードに親父って呼ばれたんだ…クソがついてたけどなぁ」
父と認められたことの喜び、息子たちへの想い、トリシャに出逢えた幸せ…万感の想いを伝えて……
「やっぱり死にたくねぇって思っちゃうなぁ……」
永遠の命から開放されたいと、自分をバケモノだと思っていた。でも……きっと息子たちとの時間を過ごしたかったでしょうね。
ホーエンハイムにピナコばっちゃが声を掛けたときにはもう…その死に顔はとても幸せで満足そうな表情を浮かべて……
■ED
シドのレインをバックにホーエンハイムの想いが詰まった軌跡が!
求めていたモノはただ温かい家庭だったはずなのに……
もうグリードのシーンから涙腺決壊カウントダウンが始まって、エドの涙と共に画面が滲んでた!
その後はもう止まらない止められないシーンの連続で…EDまでもが涙腺刺激だなんて!!
サイコーだハガレン!これまでの積み重ねがあったこそという揺るぎようのない怒涛の必然の連続でしたっ!
書こうと思えば幾らでも感想が書けるんじゃないかと思うくらい感じることの多い回だったと思う。こういうのを神回というんじゃないかしら?かしら?
兎に角、次回最終話が楽しみでなりません!ちょっと寂しいけど……それでも!!
■アイキャッチ
エドワード・エルリックとトリシャ・エルリック&ヴァン・ホーエンハイム
3人ともいい顔してる!でも…エドのとこにアルがいてもいいじゃない!!(ぁ
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